職場の部下が反抗的

いつも反抗的な部下がいて、悩んでいる人がいます。

上司としてのマネジメント能力が問われますが、反抗的な人間の性格はちょっとやそっとでは変わりません。

どうしたらよいでしょうか。まず理解することが5つ、試してみたいことが5つあります。

理解しておくこと5つ

最初に、以下の5つを理解しておいてください。

「反抗的な理由」はさまざまである

反抗的な態度の背景には、さまざまな理由が隠れていることがあります。

  • 過去の職場経験
  • 個人的な価値観
  • 上司への不信感
  • 自己肯定感の低さ、など。

ただ単に「性格が悪い」と決めつけるのではなく、なぜそういう態度を取るのかを考えることが重要です。

部下は「上司に反抗している」つもりではないことが多い

反抗的な部下は、自分の行動を「正当な意見」と思っていることがよくあります。

特にプライドが高い人や、過去に仕事で成功体験がある人は、自分の考えに自信を持っているため、上司の指示に対して疑問を抱きやすくなります。

無理に変えようとすると反発が強まる

「素直になれ」「反抗するな」と直接指摘しても、本人はさらに頑なになる可能性が高いです。

性格を変えることを目指すのではなく、まずは仕事において円滑な関係を築くことを優先した方が良いでしょう。

権威や立場に頼ると逆効果になることがある

「上司だから言うことを聞け」という態度は、反抗的な部下には逆効果です。

むしろ「なぜこの指示が必要なのか」を論理的に説明し、納得感を持たせることで、協力を引き出すことができます。

小さな成功体験や承認が関係を変えることがある

反抗的な部下は、「自分は評価されていない」「認められていない」と感じていることが多いです。

些細なことでも良いので、本人の強みを認めたり、成果をフィードバックすることで、関係性が少しずつ改善することがあります。

試してみたいアクション11

以下の11個のアクションリストを参考にして、あなたの状況に合わせたアクションプランを練ってみましょう。

1.冷静に話を聞き、相手の言い分を理解する

反抗的な態度を取られても感情的に反応せず、「なぜそう思うのか?」を冷静に尋ねてみましょう。

「自分の意見を聞いてもらえた」という経験があると、相手は少しずつ態度を軟化させることがあります。

2.反抗的な言動の「タイミング」と「パターン」を記録してみる

どの場面で反抗が出るのかを記録して分析しましょう。

たとえば、「忙しいとき」「特定のメンバーがいるとき」「特定の業務の時」など、きっかけが見えてくる場合があります。

3.本人の「承認欲求」にアプローチする

反抗的な態度の裏には、「認めてほしい」という感情が隠れているケースが多いです。

減点主義で「ダメ出し」ばかりするのではなく、その部下の「小さな成功」を見つけて前向きなフィードバックをします。

承認欲求が満たされると、態度が急速に変わっていく可能性があります。

4.反抗の裏にある「不満」を探る面談

反抗的な態度の裏には、不満を抱えているケースもあります。

たとえば、業務の進め方にいちいち反抗していた部下は、「そもそもこの業務を担当することになったことに納得ができていない」といったケースがあります。

「納得していない部分があるのか」「どうしてそういう態度なのか?」など、直接本人から話を聞いてみましょう。

反抗的な人は、他の人がいる場面では態度がより強くなりがちなので、1対1で落ち着いた環境で話すようにします。

5.自分の指示が「一方通行」になっていないか振り返る

命令口調・高圧的な態度に対して、反射的に反抗してしまうタイプの人もいます。普段の自分の指示が対話型になっているか確認しましょう。

命令ではなく、「なぜこの業務をするのか」といった理由・理念・目標を共有することが大切です。

6.業務の中に「裁量」や「選択肢」を持たせてみる

「指示される」ことにストレスを感じるタイプは、「やらされている感」が強いと反抗しがちです。

本人に任せられる範囲を広げたり、「A案とB案、どちらが良い?」と選ばせたり、「どうすれば良いと思う?」と問いかけるのも有効です。

7.「得意な仕事」を任せてみる

苦手な業務ばかり任されていると、失敗にたいする不安が増したり、自尊心が下がることで、より反抗的な態度を招きがちです。

スキルや適性を見極めて、得意な領域を任せると関係性が改善することもあります。

8.態度ではなく「問題行動」にフォーカスする

反抗的な「態度」にばかり意識が向くと、感情的な対立になります。

「会議で発言を遮っていた」「〇〇の提出が遅れている」など、具体的な問題行動に絞って指摘することで建設的な話し合いになります。

上司が問題行動を具体的に指摘することで、部下は「普段、自分がどのように他者から見えているか」に気づくようになり、態度改善にもつながります。

9.自分のマネジメントスタイルを客観視する

反抗的な部下が複数いる場合、上司側に理由がある可能性もあります。

信頼できる同僚や上司にフィードバックを求めてみると、自分自身では気づかなかったような新しい視点が得られます。

信頼できる古株のスタッフがいる場合は、「〇〇さんはいつも手順通りにやらないけど、何か問題を抱えているのだろうか?」と内々で聞いてみると、「あのときの発言にひどく腹を立てていました」などと気づかなかった理由を教えてくれるケースもあります。

10.「すぐに変わらなくてもいい」と一歩引いた姿勢を持つ

部下の態度をすぐに変えようとすると、お互いに余計なプレッシャーになります。ゆっくりと信頼関係を築くつもりで、焦らないようにします。

反抗的な部下は、まったくの個人的な理由で虚勢を張っていることもあります。

たとえば、「年齢を重視する古い文化で育っているため、年下の上司には無条件で反抗する」「父親と険悪なまま育った部下は、たまたま上司が父親にそっくりなので腹が立ってしょうがない」、などです。

部下の態度改善が不可能なケースがあることも理解しておきましょう。

11.「仕事の目的」を共有し、共通のゴールを目指す

反抗的な部下は「上司に従うこと」自体に抵抗を感じることがあります。

そこで、「この仕事の目的は何か」「チームとしてどこを目指しているのか」を共有し、指示が「個人対上司」の問題ではなく、「組織の目標達成のためのもの」であることを伝えます。

上司自身が「いろんなタイプのスタッフがいてもいい。チームとして目標を達成できればいい」というスタンスを持つようにします。

コメント

  1. 窓あかり より:

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